まあるい毎日

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Byfumi

精進料理のお師匠さんであった藤井まり先生の娘さんが「まあるい毎日」(校成出版社)という本を出版され、送ってくださいました。
お寺の小僧、習わぬ経を読む…蛙の子は蛙。読んでいて、大師匠であった藤井宗哲和尚とまり先生のお二人の思いが連綿と子どもの中にやどっているんだと感じました。
お店を閉じてやく半年、いやいや精進料理の世界がなつかしく思い出されました。主婦の目線で見ると、なんのことはない、家庭料理であって、普段はそれでいいのであ〜るって、天才バカボンではありませんが、本当にそう思います。
そうでなくても、おつきあいだの接待だので外食が多い昨今は、家では精進料理というと、なんかむずかしそうですが、切り干し大根やひじきの煮物、季節の野菜の炊き合わせなど、昔から日本人が食べてきたもので十分。
小さいお子さんを抱えた著者の生活ぶりをよんでいると、賢く主婦と精進料理家の二足のわらじをはいているようすが伺え、関心しました。
料理は毎日するものではない…といったら、誤解をうけますが、冷蔵庫の発達した昨今は、常備菜をつくっておいて、あわただしく仕事から帰ってきても、「ほい!」とごはんと常備菜を出しておけば、小さい子どもはOK!キュウリと、トマトと丸ごとかじってもらって。
もたもたテーブルについてるあいだに、青菜でもゆがいてもう一品。形をくずしてまぜこんだ料理(ハンバーグ的なものを大豆でつくったり)なんてのは特別なときだけにしといたほうがいいと思います。
昔、子どもが小さくて保育園に預けていたときに、お母さん達でよく言っていました。子どもとだけなら納豆ですむからいいよね。お父さんいるとおかずつくんなくちゃいけないよねぇ。そうそう!と当時の会話。納豆食べながら、そんな感じの会話を先日思い出し笑いしていました。
結婚するときは、どんなにいい男でも、お金を持っていても、食べ物の好き嫌いのある男はやめておけ…とアドバイスします。肉がなきゃいやだの、ああだのこうだのいう夫は、少子化の手の足りない時代に、足手まといですし、中年で病気になるのミエミエですからね。子どものように出されたものをありがたがって食べてくれる男がいちばんです。
だからこそ、前の晩にがんばって仕込んでいる様子が伝わってくる著者の小牧ちゃんには、人生エンジョイしてるね!とエールを送りたくなりました。(もちろん著者は、納豆だけですましたりしていませんよ)だんどり八部で前の晩にすましておけば、帰ってきてすぐに食べさせられる。それを毎日ちょっとずつ目先をかえてあげれば、同じ物とも思えない。ひじきの煮物に枝まえ加えたり、きゅうり刻んであげるとかするだけでずいぶんかわりますよね。(こどもだましだ〜)
うちの子は、もろきゅうが好きで、すごい助かりました。アレルギーで余計な物は食べられなかったから、キュウリに味噌つけて食べたり、ふかしいもばかりでしたが…。
彼女の小学生時代は、「ただいま!と帰ったら、はい、お母さんがつくったプリンよ。お帰り」とか言ってくれるお母さんを夢想していたようですが。ごめん!
伝統の和食でしっかり子供達の身体をつくっていきましょう。山椒は小粒でぴりりと辛い…でええでないの。
親の愛が無形に子どもに受け継がれていくんだなぁと感じた一冊でした。

ベクトル

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Byfumi

つぶれたホテルで自主的に営業していた従業員が追い出されましたが…。ものすごい危険な絵を描いている人がバックにいるなぁと思ってみていました。
自分たちのために営業したのかホテルのために営業したのか。
外からみている自分にはさっぱりわかりませんが、はっきり間違っているのはエネルギーのベクトルの向きです。
他人の物を、そこに非があるから、といって奪ってしまっていいというのが、共産主義です。その一連の報道を見ていて、私はぞっとしました。マスコミもかわいそうな従業員たち…というふうな報道ですが、あまりに無知です。
誰でも考えてわかることです。人手にわたろうとしている自分の家に、いごこちがいいからって、親戚の人がのりこんできて、わたすわけにはいかないと言ったってわたさなくてはいけない。それを組合もわかっているのに、そういうことをさせた。団体交渉でより有利な退職金を引き出した方がましだったのに…。
組合員の幸せよりも、組合の名を向上させたり、あれだけの騒動をおこしたことで得点をかせいだような気持ちになっているでしょう。
夕べは職場を失った従業員たちは悲しい気持ちでいっぱいだったでしょうけれど、こうした人の気もちにつけこんで扇動したした人たちは、祝杯をあげていることと思います。
テレビであれだけ顔を露出してしまえば、もう就職できないと思います。未来のない運動をさせて喜んでいる人たちがいる。
学生運動の学生達も、誰に扇動されたのかもわからず、運動して充実感をあじわっていましたね。東大を占拠しても、自分たちの未来や、日本の未来にさっぱりメリットがないのに、何か、いいことをしているような錯覚を起こさせた人たちがいる。集団のエネルギーというのは、思考を奪ってしまうので気をつけたほうがいいですよね。よほどの勇気がなければ抜けられない。
今、自民党がもう氷山にぶつかったタイタニックのようになって、これで原子力産業が崩壊すればいいと思う一方、自分の中で、20年前の泊原発の反対運動のときに、反対と見せかけて最後にうらぎった某政党の人たちが逃げ込んだ政党が政権をとるのもなんだかな〜と思います。
彼らは反対運動をあおるだけあおって、さもその運動を自分たちがもりあげたかのようにしていて、最後は議会で負けて、自民党のあいつらやは悪いやつだ〜、俺たちは悔しいけれど戦い続ける!というシナオリだったのです。それが、すじがきがかわって、道議会の決戦のときに、公明党が創価学会員の激烈反対により、原発反対に回ってしまって…。
自分たちが裏工作をして、ねずみのようにチョロチョロと数字あわせをして、実は原発推進していたことがバレてしまった。そのときのあの裏切り方を思えば、議員は裏でみんな、お金をくれる企業とつながっていることにぞっとしたものです。
そういう人たちが、新政権をとっても、ちゃんと原子力産業が温存されるのならば、許し難い。しかし、彼らがそういう人たちを毛嫌いするわけもない。軒先借りて母屋を乗っ取ろうとする人たち。
まったくわかりあえない組み合わせも、それもまた、運命ですよね。老舗のホテルに価値を感じず、先代の苦労も感じず売ってまえ、という社長であれば、従業員の気持ちもわかるはずもない。そういう人に出会ってしまった縁をつくったのは自分…と思って、新しいエネルギーあふれるベクトルをみつけだしてほしいと思いました。だって3ヶ月も自分たちで営業できるパワーがあるんですからねぇ。
なんでも、共産主義革命のときに、貴族とかもうお宝など有無をいわさず没収されたり、殺されたりしたそうですが、そういう革命軍などはほとんど泥棒のようなもので、その革命軍が村にやってきたときに、村の全部の食糧を出せと言われて出さないで殺された…え?私の前世?を告げてくれた人がいました。そんなくだらないことで殺されたの。イモくれてやるかやらないか。イモをあげたら、もう食べるものがない、情けない。本当かねぇ。
何度もあちらに行っているわけですから、ふと聞いてみたことがあります。あちらの人たちがびっくりして、なんであんたそんなことを知ってんだ。それは絶対言ったら殺された話だけどって言ってましたけど。はてさて本当のことでしょうか…。
ロシア皇帝を殺して宝を奪った共産軍のお宝をまたまたさらに奪ったのが日本のある総理大臣一派という説もあります。そのまま線路を引き込んで満州の銀行に金塊を入れた。昭和天皇に別件でしかられたあとその方死んじゃったんですが。国会で問題になったけれど、警察の担当者が殺されて終わりました。未だに返せとまじめに言っているロシア人もいて。その人のもんじゃないけれど、そのお宝、もしそうならどこ行ったんだろう。私のイモと。
もう悪い人には騙されないでね。

親子

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今朝、テレビを見ていたら、間寛平さんが船の上で家族に会いたい〜と言って泣いている様子がうつっていました。いやいや、ちょっと前の自分のようだとしみじみ同感。
娘に会いたい、だけでなく、スタッフやお客さん達に会えないことも、こんなにつらいとは。エネルギーいただいていたんですね。本当に感謝です。
会いたいよ〜となさけない電話をしても、「早く子離れしてよね!」と独り暮らしで自立気分の娘に言われて、ああ、自分もそんなだったなぁ。親は本当に寂しかったのだとしみじみわかる年齢になりました。
あれこれ言うのも、子がかわいいと思い、ちょっと老婆心で言ったことがうるさいと思われる。いや、実際に親の小言にそう思ってきた自分がいました。あまりに突飛なことばかりして、心配してくれていたんですね。親にいちばんに賛成してもらえるとうれしいもんですが、そういうことをやってこれなかった…。
親の言うこと聞く、聞かないはおいといて、ああ、まず感謝の言葉だけで良かったのに。経験者として、ひとこと言ってあげたいのに、聞いてもらえないんですから…。自分が親になって、しみじみ感じ入りました。でも、親は口で言ってはいけないそうですね。もう丸ごと、自分の背中で見せた物しか子どもは受け取らないと。
さて、北見に来て、ちょっとばかし、自分の実家に近くなった…といっても車で3時間の距離ですが、何かあったら半日でかけつけられるか。そんな意味で少し安心でしょうか。なんとか親不孝を挽回したいと思っていた矢先、父の調子が悪いという連絡がきました。
便通が止まってしまって、もう食事もとりなくないと。便秘薬を飲んでよけい具合が悪くなってしまったと。おっしゃあ!さっそく長岡のジャーと炊いたご飯を送りました。お店をやっているときは、父母にはさんざん不評の食事でした。「肉や魚を食べなければ死ぬ」と思っている世代です。
父はよほど体調が悪かったのでしょう。お肉も少し休んで、酵素玄米たべているうちに便通が戻り、4キロほどやせた!と。ちょこちょこ発酵した玄米を送って、なんだか、最高良い気分。今までの親不孝を少しでも減らせたら…。
ところが、母と会話していたら、父が玄米を毎回電子レンジでチンして食べているというではありませんか。「そのほうがあったかいから」ガーン。ジャーはどうしたの?なぜ?
おまけに、かかりつけの医師から、週に二回は豚肉を食べないと、血管がもろくなってしまうよ!というアドバイス。
ちょっとまちなせい。と医師に言いたいところですが、ここはしっかり玄米を食べてもらいたいので、とにかく玄米は食べて、お医者さんの言うとおり血管のために?、週二回ぐらいなら豚はいいのではないですか?鳥のほうがいいけれど…。三歩進んで2歩さがるの典型ですが。
なんとか図解の絵を送り、天地返しをして、玄米が固くならないように、ヘラの水はくれぐれもつけないようになと、「前言ったこと」をもう一度繰り返し。それにしても、電子レンジでチンしても、効果が出ていたのなら長岡はやはりすごいですね。
そして、夜寝る前にジャーの電源を抜かないこと!を付け加えました。
親孝行はインスタントにはできないもんです。

カレー道

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葉のメニューで幻のカレーというメニューがありました。このカレーのスタッフ、T君は仕事を持っていて、それのあいまに時間をつくって仕込みに来てくれました。しかし、その時間というのは真夜中だったり、朝方だったり、誰の目にもつかないときがほとんどでした。
スタッフが出てくると、カレーができていて、新しいスタッフなどは、ぜひ一度、このカレーのスタッフに合ってみたいと言ってとうとう合えなかった子もいました。
こうして彼が葉にかかわってくれた9年間、カレーの最高峰ヒマラヤ倶楽部で、彼の慰労会が開かれました。中の島から新店舗に移って、お店のメニューに乗るまでの苦労時代を知っているスタッフで彼のここまでの忍耐と努力と継続をねぎらわせていただきました。
本当はいろんなカレーができるのに、うちに合わせて野菜ベースのマイルドカレーを作り続けてくれました。そして、うちが突然閉店ということになってしまって、本当に申し訳ない。
こんなふうにエネルギーをかけるものを人生の中で、持っているかもっていないか。そういう自分の中で時間をかけて醸成してつくりあげてきたもの…。
「どうやってつくるんですか?教えて下さい」なんて気楽に言っているスタッフに言えるとしたら。そんじゃ、あんた夜中に来て教わってご覧。そこまでの根性がなければ、本当のことは伝わらない。Tよ、簡単に教えるな!
ヒマラヤ倶楽部にぜひみなさん行ってください。
インド北部からチベットにかけての寒い地域のカレーです。40種にもわたるスパイスの本物の味を知ってください。何度も食べて入ればニセモノがわかるようになり、人間の愛情のこもっていない食べ物は食べられないようになっていきます。本物だけが、うけつがれ何百年、何千年とと残っていく。昨日、今日つくりかた聞いて、簡単に会得できるもんじゃない。でも、愛情だけはいつの時代の人間にもあります。そこが受け皿なんだと思います。そうやって受け渡していく。
食べている内にみんな身体がホカホカしてきました。そうなんです。
ええ、ナンも最高です。おそらく日本一なのだと思います。
だって、ダライラマに食事を捧げる方がおつくりしているんですから。
もちろん、フリーチベットの活動も食べることで支えます。ほとんどの売り上げは、お坊さん達を助けるためにチベットに行くんです。一つの料理だって何千年という歴史をもっているんです。食卓に出てくるまでの、その素性を…。
最初はそのカレーにそぐわなくても、食べている内に自分がかわってきます。サッポロ北1西25、東急ストアナナメ向かい地下鉄円山駅。
月曜日休み。
札幌にこんなふうに、日本一の店がなにげなくあるのが、不思議。
幻のカレーの君、本当にどうもありがとう!第二ステップに進んでください。五年後、十年後が楽しみです。

禅食の会

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精進レストランの精進というのは、実は最初は「菜食」というふうでした。菜食レストラン葉。お店がはじまった9年前は、菜食って何?
スタッフでさえ「よう食レストランサイです」とわけわかんない名前で電話に出て。逆だよ。菜食はベジタリアン…という言葉より好きなのですが…。
ごまどうふを教えていただいたりあれこれ、作法を教えてもらって、ようやく「ま、精進」とつけてもいいんじゃないか?と忍昭和尚からおすみつきをいただいて、精進レストランとさせていただいた経緯があります。とうとう、精進レストラン最後のおおづめの、禅食の会。
これにつきます。ああ、もっと毎月すべきであったと反省しながら最後のおかゆ行をしました。うるさい(ごめんなさい)作法を乗り越えてようやく、「いのち」をいただくというところにまでたどりつく。
道元禅師のしかけだと私は思っていますが…、後世に残すべき、日本の無形の財産だと思っています。
いやいや、二十数人でシーンとしておかゆを食べているさまは、壮観で、食に向き合う…。昔は、ご飯食べながらお話ししていたら叱られたものです。そうです。食べ物とやりとりしているから、人間と話している時間はない。最後に残ったたくわん1枚で、茶碗を洗いながら〆。エコロジーな昔の人の知恵に合掌。
本当はこの日大変でした。おかゆをつくったり、会場設営したり、精進ですので、そそうのないように前日から気配り気配り、できるだけやってやりきってそれでもできないことがあったりするものですが、この9年間の総力をかけて…という意気込みで。最後くらいは失敗なしでやりたい…。
また、この日に限って、デリバリーの注文がいくつも…。それもみなアップの時間が禅食のはじまる五時半頃。重なるときは重なるもので全部がいっぺんどんでノタノタになる予感。最後くらいなんかきれいにやりたいけれどできるだろうか…。ちょっと不安になったその瞬間…心の中に「Yes、WE、can!」おお、魔法の言葉が自然に出てきた。かぶれている、アメリカに。
サブリミナル効果でもなんでもいい。清々粛々とみなうまくいきました。
そうです、スタッフ達がみな、最高にやってくれたのです。自分の手から放したら、うまくいくなんて。って、それって、今まで、結局、私がダメダメにしていたんじゃないの?最後の最後にそこだけ、悟り。
ここまで導いて下さった柿沼和尚に最後に感謝。合掌です。

のれん

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ボロボロになって縦に裂け目が入ってしまい、いつ破れて飛んでいってもおかしくない…ということで、柿沼和尚に書いてもらったのれんを1年くらい前からはずしていました。かわりに藍染めののれんをさげていたのですが…。もう最後の3週間。12の地蔵が円の中からそれぞれのぞく、のぞき地蔵ののれんを戻させていただきました。あちこちつぎはぎし、吹き流しのような長いのれんが、やぶれてとんでいかないことだけが願いです。あと3週間、どうかもってほしい。
でも、やっぱり、いろんなことが思い出され、すべてが学びで、毎日変わらないようでいても、やっぱり日々変わっていったのだとしみじみ思います。一日、いちにちを大切に…という言葉の意味を本当にかみしめています。今日がその一日なのだと。
いろは48文字の歌会。参加者は少数でしたが、なんと柿沼和尚がふっとあらわれました。のれんの作者ですから、不思議なものです。
私は3時間かかったものを和尚は、ささっと1時間もかからずつくりあげてしまいました。5.7.5の音のリズムが聞こえてくる環境だったと。そのような教養は金でかえるものではなく。文学的な和尚の作品に比べ、私のは最後の1行は、「米をみろや」です。どこの村のじいさんの作品だい…。品というものも、培うもので。
うちが閉店ということでかけつけてくれたNさん。おお、おお!最後の感動。食べ過ぎの巨体がすっきりやせて別人のようでわからなかった。あなたの姿が見られるなんて。良かった、本当に良かった。家族のためにがんばらねばならない立場になって、がぜん人生やるきになってきたようです。万歳!北見に行くのにあと1名、心配な人がいますが…。大変革を期待して…。

ごま豆腐

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そもそも家庭料理から出発した葉にとって、他のお店にないものといえば、もちろん長岡式玄米とそしてごま豆腐でした。
お店を始める前に鎌倉の不識庵に行って、教えてもらった手作りのごま豆腐を食べたときに、本当にとびあがりました。「日本に生まれてよがった〜」。
葉がはじまって1年ぐらい経ったときでしょうか、NHKの連ドラで、精進料理をする女の子の話が始まった途端、多くのお客様が、まったく混同されてご来店くださいました。今でも笑い話になっていますが、主人公の女の子の名前が「このは」ちゃんなのです。
それで、「このは」(葉の名前を完全にまちがっている)はどこですか?と地下鉄駅からお客さんが電話をかけていらしたものです。そのドラマの主人公と言えば、何かあればごまどうふをつくって精神統一していくのですが…。ありえない。そういう状態で練れば、まちがいなく、練りに失敗します。フラットでなければ、悪戦苦闘です。
東京の有名な精進料理のお店のごま豆腐を食べてもあんまりおいしくなかった。って、おっと私の鬼が出てきましたね。
でも、本当にごま豆腐には泣かされたんです。まり先生は家庭向きにアレンジして教えてくれました。これももちろんおいしい!柿沼忍昭和尚は、永平寺ばりばりの作り方で、大きなすり鉢を持ち出してきて、二人がかりでごまをする本格派。でも、これは本当に体力勝負で泣きが出ます。
そんなわけで、あれやこれやと工夫して、うちのごま豆腐というものがようやくできたのですが、昔、いたスタッフのお話。
食べて見るとなんだか水っぽい。これなんかおかしくない?
「わかったぁ?ちょっとごまを減らしてみたんだよね。経費削減したほうがいいかと思って。」ていうかそんなこと頼んでないし、それだけ?
「ダシじゃなくて、水で…」って、それはもうすでにうちのレシピではないし。
これでどうだ、これでどうか、もうちょっと、お腹に力を入れて、限界まで練り上げれば、ピカピカ光ってくる。
それが本当に、できあがりのサインです。

藤井真理先生

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お店で長岡の講習会のときは、なかなか集中して聞けないので、最後にと思ってアジトさんの講習会に行って聞いてきました。先生のお話は奥深くやはり日本のみなさんを愛されていてみんなの幸せを願っての行脚の源泉が感じられました。あのような休みのない旅の連続の修業は普通の人ならば続けられるものではありません。本当にすばらしい玄米をありがとうと思います。
そして、来週は、鎌倉の不識庵の藤井真理先生がいらしてくださいます。うちがのれんをおろすということが決まって、すぐに日程を決めていらしてくださることになりました。日本でいちばん精進料理の本をお出しになっているのではないでしょうか。
お店を始める前に、鎌倉の稲村ヶ崎の海岸を歩いて、不識庵を訪ねていったことを思い出します。手早くて、気がついたらもうお料理が終わっている。地元のもうずっと通われている生徒さん達と一緒にお食事へ。
その日は確か、大根をすりおろした雪見汁でしたが、「ん?」このお汁、本当に昆布だけですか?なんか味が濃い気がするんですが…。かつおが入っているみたい…。
そうしたらお汁担当の先輩生徒さんが、「いや、昆布だけじゃ、味が薄いから、味のもとこっそり足したんだけどわかったぁ」。一同、どっと大笑いしました。それはもちろん、まり先生たちの教えでもなんでもなく。
さて、来週の先生のお食事会は、藤井真理先生のファンの方が多数、無理して料理教室に参加してくださるので、お食事会をメインに書いてあります。お料理を勉強されたい方は2時間前に来て、どうか先生と一緒にお料理してください。ものすごいスピードと、まさしく采配で、あっというまにできてしまうんです。それこそが精進料理そのもので、みんなで助け合って仕事をする原点だと私は思います。日本人の強みがそこにありますよね。先生はやさしいから、よどみなく、本当にみな「えっ」もうできたの?という感じです。神業だと思います。
というのも私は、スタッフの女の子たちに、同じように采配させていただくとき、結局よどんでしまって「トロトロしてたら味がまずくなる」とか「それじゃ、工場の門番の意識でしょう(意味不明)」とか、余計なたとえ話までいれて、教えてあげるつもりで、光が屈折してしまって、相手を傷つけながら…。反省しています。
長岡の先生にしても、まり先生にしても、本当にありがたいお師匠様で、うちは本当に、道の先が遠いことをいつも示していただいたからこそ、ついて行けたのかも知れません。
精進料理は、味見なく、計量のない世界ではあります(ナベに聞け!と和尚に言われて泣いたことがありますが)。もちろん真理先生はちゃんと教えてくださいます。でも、あ、今日こんなのあるから、これこうしようと咄嗟に加わる臨機応変料理も、精進料理の醍醐味です。そんなこともありますが、ご安心を。ちゃんと家庭で応用できるお料理です。
何せ、日本の料理の基礎がつくられたといっても過言ではありません。
当時のハイソサエティであるお坊さん達が、食材を使ってあれやこれや少ない食材でさまざまな料理をつくりだしてきたのですから。
不識庵がやるまでは、そんなお寺の普通のことは外にはあまり伝えられなかったように思います。そんな意味で、不識庵はすごいとしみじみ感じ入ります。もう20年以上になるのでしょうか…。
長岡の新井先生も30年以上、宗哲和尚は4才のときからでしたから、積み上げられたものをほんの少し、お裾分けでいただくありがたさ…。

いろは歌

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昨日の、暗黒面丸出しのブログは、読んでも吹き出しますよね。偉そうと言うかまぁずいぶんと大胆な。ただ、本当に、「道」というものがあるんです。私も脇道ばかりに氣をとられて我流をあみだそうとする。
正道をまっすぐパパパッといっちゃう人っているんですよね。そういう人は本当に、心にひっかかりがなくてうらやましい。素直なんですよね。葉も相当、何回も、先生に食べてみてもらって、指導してもらったんです。そのために、先生が来てくれている。どうか炊いているみなさん、心にとめておいてくださいね。
さて、昨日、いろは歌作家のみやざわたかこさんがいらしてくださいました。いろは48文字を一回ずつ使って、歌をつくるんです。すてきな歌をたくさん詠んでくださって。まぁ図々しく、初挑戦してみました。
これが本当にむずかしい。
葉のことを詠んでみたい。もう終わり行く…。そう、「ちるもみじ」でどうでしょうか。葉をもみじの葉にみたてて…。「しょうじん」とか「しょく」とかが今度は入れられない。「し」を使ってしまっているので。そもそも、「散る桜、残る桜も散る桜」のパクリっぽい…ていうかパクリでし。そうとう、執着していたけれど、結局「散る紅葉」を破棄。そんなふうに考えて、いろはのパズルをご指導いただき3時間。できましたぁ。
おほん!
「ひかりもとむや
じきのみち
ゆめにいわまつ
くなんろを
あゐよせられて
たすけぶね
はるへさそうほ
おえぬこゑ」
光もとむや
食の道
夢に岩待つ
苦難路を
愛寄せられて
助け船
春へさそう帆
おえぬこゑ
えといが二回使われていますが、昔のゐとゑが別に入っています。あれも、実は発音が微妙に違うんですよね。
10月31日(金)、午後5:30〜、いろは歌会を葉で開きます。
もちろん、先生に助けられ、コツを教えてもらったら誰でもできます。
48文字のパワーとお話をいただきながら、取り組んでみませんか?

叱られる

In Category精進
Byfumi

雪深い中の島のお店を借りてあれやこれやと準備しはじめたのが、1月で…。足かけ9年かぁ。お客様と離れるのが寂しいなどと感傷にひたっていたかもしれません。お店にいらしてくださって、心配してくださるお客様の心に甘えていたのかも…。
ある常連のお客様に閉店のことをつげたとき、これは本当に、怒っちゃった…。「なんで閉めるんだ。そんなの家族一人でいかせばいいんだ!こっちは、晩ご飯をここで食べて、体調を管理してんだぁ。それを…」とカンカン。
話を聞いていたスタッフも、「そのままで、子どもみたいでしたねぇ」と。だけど、自分にウソのつけないそのお客様らしい本音。でも、私は本当にうれしかったし、こりゃいかんと思いました。(大人的には、北見は寒いんですよぉとか、そういうやさしい言い方で、チラチラと伝えられ、ああ、ありがたいなぁと思っています)
何年か体調管理で食べてきてくださった真剣なかたもいらっしゃいますので、心を引き締めて、自分に厳しく、お別れしていかなければ…。離れがたくても、今生の別れでも、また来世、お互い成長して会いましょう!というノリで。(もう、生まれ変わりの輪廻から抜けたいという人もいますが、私、地球の生まれ変わりのシステムが好きなんで)
でも、こういうお客さんは、普通の社会に適応できているんでしょうか。ちょっと正直すぎて心配です。こういうお客さんが実に葉には多かったと思います。多くを学びました。自分の思いを追求して、時には世間からナナメの視線を感じても、自分を生きている。縄文人的…かな。
米…つくるのに、弥生人に相当型にはめられたんでしょうね。
もう葉のお客さん、みんな大好きだ〜!